東宝劇場にて雪組『エリザベート』観劇。

あぁ、やはりエリザベートは素晴らしい作品だ! この作品はどの組でもある程度の高水準にもっていけるし、生徒のモチベーションも違って見える。そして出演者の違いによって作り出される色合いが全然違うのも魅力。既に曲を一緒に歌えるほど馴染みのある演目だけど、やっぱりまだまだ観てみたいから延々と再演し続ければいいと思うよ。…あ、でも一つ、二幕開始のキッチュで起きた手拍子に吃驚した。ロケットならまだしも、あの場面で手拍子って有り得ないと思うのだけど…(ガッカリ)。

私がトナミ贔屓だからなのか、白羽エリザが大好きです。奔放さを抑圧された感がよく出ていて、自由にしたい心が徐々に萎えて抗いきれなくなって諦観…という動きがとても分かり易い。彼女は実在のエリザを凄く良く勉強しているのだと思う(勝手な想像)。特に後半、宮廷から逃げ回りルドルフを亡くす辺りで、トート(死)へ引かれていく過程の生気の抜けっぷりが秀逸。そして密かに奔放さが見え隠れする点でも上手いと思う。前々からトナミは舞台向きの女優だと思ってるけど(映像で良さが半減する人)、本作で完成された感すらあるよ。
水トートは恋愛下手インテリ風(←表現が少女漫画みたい)なトート。計算上手で性格悪そうで不器用。「お前の命救った為に生きる意味を見つけてしまった」って涼しい顔で歌った後に「俺ってば大失態!」と密かに頭を抱えてそう。でもそこが可愛かったりする。終盤に向かうにつれ水トートが好きになった。
それと、フィナーレではタンゴ調のデュエダンが珍しかった。そしてトナミのスタイルの良さにも吃驚。このトップコンビの相性が良いのか悪いのか今一つ掴みかねるのだけど、逆に今後の可能性という部分で楽しみが増えたような気もする。

音月ルキーニは狂人的な要素よりガイド的な要素に比重を置いているようで好印象。狂ったルキーニなんてルキーニじゃない!という勝手な持論の私としては音月ルキーニは真っ当で気持ち良い。歌も意外に聴き取り易いんだね。そして未来ゾフィーは完璧だった。なんだ、あの威圧感は。そりゃエリザも太刀打ちできないよ。宮廷でただ一人の男…という文句そのままの権勢っぷり。ハマコはゾフィーという役柄の全てを分かって演じているような気さえするよ。彩吹フランツも同じく揺ぎ無い上手さ。歌の堅実さも押しの弱い佇まいもフランツだ。まぁ、抜群故に時に見過ごしてしまいがちなのだけど(←当たり前に上手いって本当に凄いコトですよ!)。そして美穂リヒテンシュタインも凄い存在感。あんな目立つ役だっけ。彼女のマダムヴォルフを見てみたい気持ちもあったけど後進に譲るのも大切なコトなのかね…。それから立マックスは父親の包容感たっぷり。

凰稀ルドルフは本当に世間知らずの坊ちゃん風。青すぎてルドルフが国を変えられるワケないじゃん…と思うんだけど、それがもし役作りなら猛烈に的確な役作りだね…。あ、それよりエリザが怪我した時にイケメン医師がいる!と色めいたら、凰稀さんじゃん!あれ格好良すぎて吃驚。そして沙央シュテファンと蓮城ジュラもイケメンだ!(イケメン天国雪組か?)。あの二人格好いいなー。また山科家庭教師は可愛い…、あんな家庭教師が一人いたら和む。晴華マダムヴォルフは声は良いが見た目が若々しくて、マダムも現役でいけそうじゃないか…という邪推をしてみたくなる。涼花ヘレナはベタな役作りだけど(演出?)そのダメっぷりが可愛いよ。世界美女の中でインド美女と日本美女の二人が可愛かった。奏乃ラウシャーは漫画みたいな役作りで面白すぎ…。麻樹スターレイはどうしてあんなに日本人顔なのですか!?

…という感じで、思った以上に出演者をベタ褒めしてるなぁ…(特にトナミとハマコ)。エリザは何だかんだと出演者が気合を入れて役を作るから、観劇してそれを感じたら褒めるしかないよなぁ…。ま、それも「エリザベート」の良い所かもね。月組エリザほどハマりはしなかったけど、雪組エリザもかなり好きな作品になりました。
2007.08.11 Comment:0 | TrackBack:0
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