シアターサンモールにてスタジオライフ『トーマの心臓』観劇。

前回のトーマの心臓は2014年6月頃に上演したから、約二年弱振り。
なので流石に今回の再演は、え、またやんの?的な印象。頻繁に上演を繰り返すと、有り難みが少なくなるのは当たり前だよね…。

私が観始めてから初めてのシングルキャストでのトーマの心臓。トーマ卒業とかいってた人達もしれっと出演していて、ある意味、盤石ともいえるキャスト陣ではあった。
ただ、今回はそれが良くも悪くも作用していて、観劇後に何ともいえない気分になってしまった。ベテラン勢から醸される雰囲気は成熟を通り越して老熟。少年達の初々しく瑞々しい感情がぶつかリ合うはずの舞台なのに、どうにも説教臭さが先に立ってしまう。説得力はあるけれど、やはりどこか腑に落ちない。
初演から20周年記念とうたっているだけに失敗できない舞台、また劇団の実力を示すような舞台にしたかったのは分かる。けれど、これはさすがに守りに入り過ぎではないかと、暫し考えてしまった。

以下、簡単な役者の感想。
山本ユーリは抑えめな役作りで魅力を押さえ込まれた優等生感が良く出ていた。笠原オスカーは包容力はあるのだが動作や台詞が達者過ぎで壮年オスカー。松本エーリクは前半煩い印象が強かったが、後半はナイーブな少年らしさが出ていた。石飛レドヴィもオスカーと同様で今更感があるが、物語の引き締め役や部分的な進行役としてなら有りかも知れないと思う。田中アンテは印象薄いけどオスカー好き好き度は強かったかな。曽世バッカスは卒業メンバーの中では唯一OK、それはバッカスの役柄故だけど、一歩引いた視点と包容力なんかは抜群。ライフ初観劇のトーマを思い出した。仲原サイフリートは今回一番良かったと思う配役かも。声の押し出しが強くて、自信家で洒落っ気があって高慢な感じが良く出ていた。松村リーベはリーダーシップの強い新しいリーベ像。宇佐見シェリーは所作も語りも美しくて、毎度思うがライフ内での良女優。澤井エリザは冷たい雰囲気はあったが惜しくも台詞が飛んでしまっていた…。倉本ヴェルナーは今迄にない新感覚なヴェルナーで、言葉の行く先が主宰や山崎さんとは全然違うような気がした。久保アデールは美しい。今回は医師と助手が復活!していて、藤原ミュラーがオスカーの手を握る場面があった。

今日はトークショー付き。
倉田さんが司会で、笠原、藤原、倉本、楢原、山本、松本の各氏に質問する形式。メンバーと役柄のせいか、父と子という話に絞った内容。一人ずつ、役に絡めた父と子の話をした後、実生活の父親への詫び状的な話。松本君は忙しくて連絡が取れないことがあるが船戸さんのブログを介して交流が…。楢原さんは放浪癖のある父親だったのでそれに比べたら自分は良いのではないか…。藤原さんは芝居をやることで暫く勘当されていたが…。笠原さんは自分の好きなことさえ抑えて生活を支えてくれた父親の分まで自分は好きなことをしていく。
…とかいう感じ。倉本さんの話は忘れてしまった…。




2016.03.04 Comment:0 | TrackBack:0
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